当ワールドファーストでは、越境eコマース販売を展開している業者の皆様が、Amazonなどグローバルなマーケットプレイス展開をしている企業から資金調達できるよう、支援を行っております。顧客企業の皆様から、マーケットプレイスでの製品宣伝に苦労されているお話をよくお聞きします。そこで、ゲストとして韓国PPCWIZ社のジョ・チャンハン代表をお招きして、成果があがるAmazon広告キャンペーンの展開方法について、ブログを寄せて頂くこととしました。


PPCWIZを興す前、アマゾンで2年間、アカウント・エグゼクティブをしていました。その間、製品はすぐれているのに、マーケットプレイスでは残念ながら負け続けている、という小売業者の皆様にたくさんお目にかかりました。皆様、ビジネス・モデルが悪かったわけではありません。単に製品宣伝の仕方をご存じなかっただけでした。

Amazon Sponsored Products を使っての広告展開は、ますます重要になってきているのに、各種機能について、どう使うのかご存じなかったり、それが商売にどう役に立つのかさえ、わかっておいででない方がまだたくさんいらっしゃいます。そのようなことでは、どう解決したらよいか、完全にはわかっていない問題に、なけなしのお金を捨てることになってしまいます。

この時代において、Amazon 広告で事業をうまく拡大させていくためには、Amazon の広告プラットフォームを細部にわたって知り尽くさなければなりません。本日は、販売促進に最適なキャンペーンの組み方について、私の経験をご提供したいと思います。キャンペーンをうまく組めれば、ライバル業者に対して優位に立つことができます。

キャンペーン構造を改善するための4大ベスト・プラクティス

Amazon 広告を、収益性の高い、持続可能な広告事業にしていくためには、キャンペーンの構造を戦略的に検討することが極めて重要です。ここで「キャンペーンの構造」とは、入札条件、登録キーワード、マッチタイプの設定、ターゲット手法など、キャンペーンを構成する一つひとつの要素のことをいい、また、それらの全体としての機能の仕方を意味します。うまく仕組まれたキャンペーンでは、こうした広告手段をうまくレバレッジして、収益の最大化を果たすことができます。細部は小売業者によって異なることもありますが、必ず行うべきベスト・プラクティスが共通して何項目か存在します。

キャンペーンは自動化キャンペーンと手作りキャンペーンの両方を利用しましょう。手作りキャンペーンは、販売量を最適化するために必要な明確性や具体性が確保できますので、予算的には優先度が高いはずです。しかし、手作りキャンペーンと並行して自動化キャンペーンを実施することも、収益につながるキーワードを見つけやすくなるので、有益でしょう。(このやり方を知りたい方は、私のブログ投稿記事 A3-Step Amazon Advertising Strategy for Small Businesses (英語)をご覧ください。)

• ご自身のターゲット・レポートを見直して、高コスト・低販売につながるキーワードを探し出します。そして、それを除外するようネガティブ表現形を使って、キーワード・リストを頻繁に更新するようにします。キーワード・リストを更新する場合は、できるだけご自身の用語検索レポートにも基づいて行います。検索クエリの中で過去に収益コンバージョンを大きく高めたことのあるものを捜し当てます。見つかったら新しいキーワードに加えて、入札単価当たりの収益レバレッジを上げ、コンバージョン率をできるだけ大きくできるようにします。

• マッチタイプは複数の種類を取り入れて、できるだけ多くの顧客とつながっている状態を確保しましょう。ネットを張るイメージで考えてみて下さい。検索で正確に一致して出てくるのは小さな網の部分なので、取りこぼしをしないようにするには、ネットを完璧な位置に設定しないといけません。でも、ことばの言い回しを増やしたり、マッチ方法の範囲を広くしたりすれば、広い範囲をカバーするようネットを広げたことになります(検索にひっかかるものも増えます)。Amazon 広告のキャンペーンで、各マッチタイプをさらに組み合わせた設定を加えれば、余計な経費をかけることなく、検索範囲を拡張する入札のカスタマイズが可能となります。

• 入札戦略を色々変えてみることが大事です。 入札単価の調整について、売上高広告比率(ACoS)の低いキーワードの入札を引き上げたり、ACoSの高い入札を引き下げたりするのと、同じくらい単純なことと考えている小売業者の皆様は多いです。しかし残念ながら、入札はもっと複雑な仕組みです。考慮すべきメトリックを慎重に、少しずつ増やしながら調整していくのが、持続的成長を達成する上で極めて重要です。上記の、入札をめぐる戦略についてお知りになりたい方は、私が書いた guide to Amazon bids(英語)で、よく調べてみて下さい。

今日のお話の最後になりますが、成果のでるキャンペーン構造とは、結局のところ、管理に行きつきます。キャンペーンが明確で具体的であればあるほど、売上の伸びを決める微妙な舵取りができるようになりますので、収益も上がっていくのです。

次回のブログでは、キャンペーン予算と入札調整を戦略的に実施することで、うまい広告の仕方の基盤づくりについて、論じてみたいと思います。なお、Amazon 広告の管理方法について、検討する時間的余裕のない方は、自動化キャンペーンの方を検討されればいいと思います。

成果をあげるAmazon広告キャンペーンの展開方法(その2)

 

———————–

※以上の記事は作者によって提供され、当社(WorldFirst)は一切責任を負いません。