ワールドファーストでは、越境eコマース販売を展開している業者の皆様が、Amazonなどグローバルなマーケットプレイス展開をしている企業から資金調達できるよう、支援を行っております。
本日も、韓国PPCWIZ社のジョ・チャンハン代表にブログをお寄せ頂きまして、前回に続いて、成果があがるAmazon広告キャンペーンの展開方法について、ご説明頂くこととしました。本日は、キャンペーン予算と入札調整の方法に関するベスト・プラクティスについて、詳しくご説明頂きます。
従来、Amazon キャンペーンを予算化するに当たって、ほとんどまたは全く戦略性を持たずに取り組む業者さんがたくさんおられました。しかし予算は重要ですので、戦略性は欠かせないはずです。予算の戦略性は、広告の全体としての収益性と並んで、入札が競合相手を凌駕できるかどうかに影響します。
キャンペーン開始時点の予算設定に当たっては、販売目標から逆算して考えることがいいと思います。たとえば、Amazon PPC から５つの注文の受注を期待し、当該製品についてのオーガニック・コンバージョン率は10％だったとします。この場合、５つの注文を受けるには、およそ50回クリックしてもらう必要があるわけです。
皆様の業界で、入札で他社に勝てるCPC（１クリックあたりの広告費）の平均相場がいくらなのか、知りたい場合は、Amazon の suggested bid range（英語）を参考にして下さい。当社が把握している例では、CPC は平均１ＵＳドルといったところです。ですから、５件の注文を得るためには、キャンペーン開始時点で１日50ドルくらいが必要であろう、といった勘定になります。
したがって、当初予算額の算定式としては、［売上目標］×［コンバージョン率］×平均CPC ということになります。
現実の広告のコストと成果は変動するでしょうが、そうした経験を通じて、Amazon の集計広告データや広告アカウント別のデータなども参考にしながら、１日当たりの予算額の決め方を実際に身につけていくのです。
しかし、予算というものは、一旦決定したらすぐ忘れてしまうような類いのものではありません。貴社のキャンペーンが予算の上限に何度、達したか、注意深く観察してみて下さい。（Amazon ではキャンペーン・マネージャーの中で、自動通知することにしています。）上記の算定式に示される入札額はよく変動しますので、価格競争力を維持するには、この算定式に基づいて予算額を常に調整し続ける必要があります。
入札価格は売上高広告比率（ACoS）に合わせるだけではなく、トラフィックとコンバージョン率にも基づいて調整すること
広告費はトラフィックやコンバージョン率に深く結びついているのですが、この点を見落とされている小売業者の方が多いです。Amazon の広告関連の資料では、ACoS は「広告経費を売上高で除して得た額」と定義されています。 こうした定義のせいで、ACoS が高いと入札価格を下げ、ACoS が低いと入札価格を上げる小売業者が多いです。
こうした戦略は、確かに投資利益率（ROI）を改善させることもあるのですが、広告経費が下がった場合には、トラフィックが減少したり、コンバージョン率も下がってしまったりすることもあります。この戦略は、過去のコンバージョンの低かったキーワードの場合ならコスト面を改善するかもしれませんが、売上が依然、低いままかもしれません。しかし、ACoS が高く、コンバージョン率も高いキーワードの場合、入札価格を引き下げた場合を考えると、売上を下げ、広告経費も削減した後であるため、ACoS の抑制には余り効果がないものと思われます。
売上に悪影響しないように、私自身で考案したACoSの算定式では、広告経費と売上高だけを取り上げるのではなく、コンバージョン率と製品がもたらす収益も考慮しました。
売上高広告費比率の計算方法： ACoS ＝ （ CPC / コンバージョン率 ）×製品価格×100
この算定式 ― さらには、企業の皆様のACoS とコンバージョン率の日次データ ― があれば、皆様のAmazon 販売に悪影響を及ぼすことなく、入札金額の調整がしやすくなると思われます。
時間がない方へAmazon の自動化ソリューションをご検討下さい。
Amazon 広告を収益につなげようと管理すれば、多くの時間がかかりますし、この作業には終わりがありません。キャンペーン結果を放ったままにしておきますと、どんなによく仕組まれたキャンペーンでも、成果を上げることはできないでしょう。
そこで、私と私のチームは、ある広告ソリューションを作り上げました。この事業は、いい製品を持った小売業者なら、広告予算や広告技術のいかんに拘わらず、すばらしい成果が出ているはずだ、といった単純な発想に基づいています。
成果をあげるAmazon広告キャンペーンの展開方法（その１）
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