あっという間に2022年ですね。出品者の皆様の多くは新年の休暇を楽しみにされていることでしょう。しかし実際には、目を未来に向けている人はすでに行動を起こし始めています。そこで今回は、出品者の皆様の参考までにこの先の越境ECのマーケティングのトレンドを幾つか整理してみました。
巨大な潜在力
まず、出品者の皆様に嬉しいニュースをシェアさせていただきます。アクセンチュアの調査では、未来の電子商取引が大いに有望であることを示しています。特にソーシャルメディアのマーケティングチャネルは大いに発展の余地があります。レポートによると、発展途上国の消費者は買い物にソーシャルメディアを使用する傾向が高い一方で、英国や米国ではその割合がかなり低くなります。これはつまり、消費者がその習慣を身に着けるよう育てることが可能で、未来の潜在力は非常に大きいことを意味しています。
消費の割合
同時にレポートでは、2025年までにソーシャルメディアチャネルによる購入量が最も多い分野がアパレル(2025年までにソーシャルコマース全体の18%を占める)、消費者用電子機器(13%)とインテリア(7%)になることが指摘されています。生鮮食品やお菓子類も大きな商品カテゴリを占めています(13%)。美容やパーソナルケアは総売上高に占める割合は少ないものの、2025年までに一定の位置を占めるものと予想されます。したがって、これらの商品選択に深く関わっている出品者の皆様はそのまま突き進んで大丈夫です。
ユーザー像
レポートはまた、皆様のために一部のユーザー像を描き出しています。
インドやブラジルの消費者は潜在的購買を見つけて評価するのに役立つ機能への関心が高い一方で、英国や米国の消費者は価格設定や割引をより重視しています。
年配の世代は、ブランドや商品への信頼を若い世代よりも重視します。年配の買い物客が重きを置くのは安全機能やブランドの親しみやすさですが、若い世代はライブ配信に引き付けられやすく、購入者のレビューを信頼する傾向があります。PowerReviewsの最新の調査では更にレビューの数やレビューの鮮度の両方が重要であることが指摘されています。例えば、商品のレビューが90日経過している場合、ほぼ40%の人が購入せず、レビューが1年以上経過している場合、62%の人が購入しません。
一般的に言って、ソーシャルメディアマーケティングと様々な地域のユーザーの消費習慣についての研究は、越境ECに携わる全ての人にとっての必修科目です。では、皆様の参考となる未来のマーケティングのトレンドにはどのようなものがあるでしょうか?今回は、次の5つのポイントを整理しました。
1.広告マーケティングが「面白い」から「役に立つ」へ
IABの最近のレポートによると、役に立つ広告の方を好む消費者は、広告が「面白い」ことを重視する消費者の4倍であることがわかりました。つまり、消費者が望んでいるのは、出品者がマーケティングをする際に消費者のニーズに寄り添って広告スタイルを考えること、ただ単に表現スタイルに工夫を凝らすのではなく、実用性に焦点を当てることです。逆に言えば、具体的な価値を強調できるブランドは、オリジナリティはあっても実用的ではないブランドより優れている可能性があります。
これはプライスウォーターハウスクーパースの消費者調査でも確認されている点で、調査の回答者が最も重視しているのは、利便性・実際的な内容・フレンドリーなサービス・効率性を伝える広告です。エンターテインメントやブランドイメージ、社会的責任を中心としたメッセージはあまり人気がないとはいえ、今日のマーケティング活動において主要な戦略の1つであることに変わりはありません。
2.ショートビデオの勢いが止まらない
アクセンチュアのレポートによると、2021年にTiktokやYouTubeのショートビデオがショートビデオ手法の人気に火をつけたことによって、人々の注意を引き付ける時間がますます短くなっています。こうした消費者の好みによって、即時性や娯楽性の高いビデオがブランドのソーシャル戦略の中心的要素にますますなっています。M7 Innovationsの創設者Matt Maher Founder によれば、TiktokはFacebookをもうすぐ上回り、最も潜在力があるプラットフォームになります。
3.タレント・アイドルによるライブコマースが引き続き発展
KantarとeMarketerの予測によると、KOLマーケティングは昨年の拡大に引き続き、将来も指数関数的に成長し続ける業界です。タレント・アイドルによるライブコマースは2022年の業界の成長をリードし、推進するでしょう。また、インフルエンサーもインターネットソーシャルメディアマーケティングの発展と共に拡大を続けるでしょう。インフルエンサーは広告のコンテンツ創作権を持っており、その影響力も一味違います。タレント・アイドルやインフルエンサーを通じて自社の商品を宣伝したいと考えている出品者の皆様は、自社のニーズに応じて「イメージキャラクター」の位置付けをどうされるかご注意ください。
4.若い世代の消費者は新しいマーケティング手法やテクノロジーに期待
2021年、実店舗を有する小売業は挫折を経験し、ライブコマースが人気を博しました。しかし2022年は、ライブコマースによるブランドコミュニケーションは何も目新しさがなくなるでしょう。ライブコマースによる猛攻撃を続けても、ブランドにとって望ましい効果をもたらさない可能性が高いので、洞察力のある出品者はすでに次世代のコミュニケーション手法を考え始めています。カスタマー・エクスペリエンス・エージェンシーRightpoint のCCOであるフィリップ・ジャクソン (Phillip Jackson) は次のように述べています。「これらの新しいブランドは、次世代の消費者のための直接的でより個人的なコミュニケーションチャネルを作っています……様々なマーケティング手法と関連するテクノロジーは、若い消費者からの支持を得ています。」
IAB のCEO、ランドール・ローゼンバーグ氏(Randall Rothenberg)によると、 2022年までに実店舗の売上の減少や新ブランドや新商品の登場に伴い、マーケティング担当者は引き続きブランド発展やブランド選択の新しいエコシステムに直面することでしょう。
つまり、公式サイトやeDMなどの従来のマーケティング手法だけに頼り続けることは全く目新しさがないものですが、これらの既存の基盤とチャネルにVRなどの先端技術を組み合わせたり、オンラインの仮想空間とオフラインの実体を組み合わせてマーケティングを行うことができます。
5.ブランド文化が若い世代
消費者を引き付ける重要な要素となっている
マーケティング手法や技術的手段の背後にある文化的価値も注目に値するポイントです。従来のチャネルを通じて次世代の消費者にリーチすることはますます難しくなっているのなら、文化を通じて次世代の消費者を引き付けることが大切なソースになるでしょう。艾洛メディアの社長、マイケル・カリーは、「お客様はブランド側の思いやりや人間味にあふれたコミュニケーションを見たいと思っています。時間の経過と共に、こうしたコミュニケーションはゆっくりと信頼を確立していきます。人に焦点を当てた、より穏やかなマーケティング手法が唯一の突破口です」と言っています。このことは、以前に皆様にお伝えした「役に立つ広告」というポイントと一致していませんか?
トレンドはあくまでトレンドなので、王道はやはり着実に戦略を立てて実行することです。効果的なマーケティングを通じて消費者を引き付ける方法や、海外での販売や運営の全体的な能力を向上させる方法についてもっと知りたい場合は、WorldFirstが最近始めたエコロジカル・プランニングをお見逃しなく!WorldFirstエコロジカル・プランニングは、特にWorldFirstの日本のお客様に様々な割引や無料コンサルティングなどの厳選されたオファーを提供し、ワンストップ・エクスペリエンスを通じて日本の越境EC出品者のビジネスをより良くサポートすることを目的としています。